人人江の町を出ると、すぐに道の舗装はなくなり、ガタガタ道。
肇興までの道はぬかるみ崖崩もあるような未開発の道で、バスは落下した大きな岩をすり抜けていく。


バスは上下左右に激しく揺れ、何度もお尻が浮き、まるで終りのない激しいジェットコースターに乗っているよう。
何度もバランスを崩し窓に頭をガンガン打ちつけ、山道を走り続ける。
山深い道を抜けると急に視界が広がり、桃源郷のような肇興(ザウシン)の村が現れた。


  肇興への行き方
肇興へは、人人江(従江)からバスで2時間半。 
(人人江(従江) → 肇興 16元  2007年12月 )
 人人江→肇興 バスチケット
田舎へ行くと、直接バスに乗るため車内にいる車掌にお金を払いこのようなチケットをくれる。

人人江(従江)から1時にバスが出ると言われ私は1時のバスに乗ったけど、それより早く出発するバスも目撃した。

この辺りを走るバスはオンボロで寒い冬でも暖房などない。
窓は隙間風は入り車内はとっても寒いので、リュックから防寒着を出しておくことを勧めます。
それに、この辺りの乗客はバス酔いをする人が多く、常に窓は全開。
私は寒さとの戦いでした。

道はこのような舗装されていない道を2時間走り続ける。

でも、この写真の道はまだとってもマシなほう。
ほんとうのガタガタ道は、カメラを構えられないほど揺れ続ける悪路でした。

  肇興の宿
肇興の村は、年々観光客が押し寄せ、そのため観光の村と化して来ています。
そして村にも宿がたくさんできています。
私が行ったときにも民家を改築し、古民家風の宿を建築中でした。
肇興は、とってものどかでいい村なので、1泊より2泊することをお勧めします。


私が泊まった宿は、2007年の春にできたばかりというとっても新しくきれいな『肇興銀河旅館』で泊まりました。 



宿はメイン道路沿いにはなく、「銀河旅館」と書かれた看板のある路地を入る。

とっても細い路地なので、最初ちょっとためらうかも? でも、気にせず路地を進みましょう。
すると、川に出ます。
川に出た左側が宿です。


まだ、出来て半年ということもあり、部屋は木のいい香りに包まれていました。
1泊30元(540円) 但し、冬のシーズンオフだったので30元にしてもらいました。

とってもきれいな部屋で、窓側には机もありここで日記をここで日記を書くことが出来る。
ただ、冬場の夜は暖房がないので、とっても寒かった・・・
布団は分厚いけど毛布が無いので、冬場は寝袋があったほうがいいと思う。


部屋にはトイレシャワーもあり、洗面台もとってもきれい。

シャワーは最後まで温かいお湯も出て、貴州省を旅して一番いい宿だった。

窓を開けると川が眺めることができた。

部屋の窓からの景色。


  肇興の町並み
山深い景色に囲まれたガタガタ道を進むと、急に視界が開き田畑にと山に囲まれた村が見えてきた。


村の入り口となるところには門がある。

昔は、門のところでロープを張り訪問者が村に入るには村人が歌を歌い、振舞われるお酒を飲んで通してもらう儀式があった。
今でも団体ツアー客はこの儀式を受けることが出来る。

私はと言うと・・・・
続きは、『やっぱり旅はやめられない 中国編』に書いているでの、読んでみてね!

Amazon、楽天などネットで購入可能です。




トン族の村には、鼓楼が建てられているが、肇興の村は5つも鼓楼が建てられてあるとっても珍しい村。
5つの鼓楼が見えるかな?

では、もっとアップにしてみましょう。

目を凝らして探してみてね!
1つの鼓楼は、一の氏(一族)をあらわしているため、肇興は5つの氏を持つ一族が1つの村で暮らしているという意味がある。

村(一族)の集まりがあるときは、この鼓楼下で集合し食事をする。


村を歩いていると、路地の間からいろんな鼓楼が見える。







では、肇興のメイン道路を見てみましょう。




メイン道路を歩いていると、野良仕事を終えて帰宅中なのか、お散歩中の牛と出くわすことも



川沿いの遊歩道には、石で模様が描かれていてとってもオシャレ。



  肇興の民族ダンス
肇興の村を訪れた日、宿に荷物を置き、村を散策していると、どこからともなく民族音楽が聞こえてくる。
これは何かしている!!と思い、耳を澄ませながら音の奏でる方向に行った。
すると、メイン道路よりずいぶん奥まったところにある舞台で村の若者たちが民族衣装に身を包み少人数の観光客を前に民族舞踊を披露していた。






曲や内容によって民族衣装、髪飾りも着替えている。
民族衣装は1つだけではなく、いろんなパターンがあるようだ。




上の茶色の服はお祭り用で下の黒い服は普段着かな?
トン族 肇興の鍋パーティー
肇興の村を散策中、人人江(従江)からのバスで一緒になったフランス人のジャンポールと再会した。
「今晩、村の鍋パーティーがあるらしいよ。君も行く?」
「鍋パーティー? 行くぅーーー!」

夕方鍋パーティーの会場に行くと、大勢の若者たちが各テーブルの鍋を囲んでにぎわっていた。
「今日は何の集まりなの?」
「今日はクリスマス・イブよ!」
「あ!そっか!すっかり忘れてたけど今日はクリスマスイブか!」

★  続きは「やっぱり旅はやめられない 中国編」を読んでね。

  肇興のクリスマス
村の大勢の若者たちと鍋を囲って食べていると、「明日はクリスマスパーティーがあるから来るといいよ。 明日は民族ダンスが見られるよ」
「行く!行くぅーーーー!!」


★  クリスマスパーティーの様子は「やっぱり旅はやめられない 中国編」を読んでね。
  肇興のネットカフェ
こんな山奥の肇興の村ではネットカフェなどないだろう〜と思っていたけど、実はあるんですわー
肇興のネットカフェの場所は、とっても分かりにくいです。
中国のネットカフェは隠れるようにあるけど、肇興も同じでした。

メインストリートに1つだけ十字路らしき道があります。
角にはインフォメーション(観光局)。
そのインフォメーションの反対側の道は屋台のお肉屋さん。
その肉売り場を横断し奥に進みます。
すると、川があり丸太を組み合わせただけの桟橋があります。
桟橋を渡って民家沿いに入って行くとある民家の牛小屋のような納屋が肇興のネットカフェです。
内部は村の若者たちでにぎわっていて、ごった返しています。
パソコンは8台くらいあるけど、どれも回線が鈍くネットに繋げるだけで5分はかかり、hotmailに繋ぐだけでまた5分。
受信トレイを見るのにまた5分・・・
送信してまた5分・・・
が!せっかく送ったメールがエラーで送れないだけでなく、せっかく打った文書が全部パー・・・
また打ち直し、送信ボタンをクリック!!
が、またもやエラー・・・
1通の短いメールを送るのに1時間かかってしまいました・・・
肇興のネットカフェはお勧めできません。

ネットカフェではないけど、メイン道路の先に肇興に似使わないコジャレたカフェ&ピザ屋があるんです。
そのお店は、カナダ生まれナカダ育ちの中国人女性が、おばあちゃんの故郷である肇興のおばあちゃんが昔住んでいた家を改装し、カフェに造りなおし中国に帰国後知り合った英語が話せない中国人と結婚して2人でお店を切り盛りしています。
ここは、べらぼうに料金が高いけど、コーヒーだけでなくピザも本格的でフランス人お墨付き!
彼女は英語、フランス語、中国語を流暢に話せることもあり、来る客は国籍問わずにぎわっています。
客は、ゆっくりコーヒーを飲みにくるだけではなく、彼女に肇興や周辺村々の情報も教えてもらっていました。
そして、彼女は快くさくさくと動くノートパソコンを貸してくれます。
1杯のコーヒー代は15元もするけど、なかなかつながらない肇興のネットカフェで1時間無駄にするより、よっぽどいいと思います。
ちなみにネットカフェは1元です。


  肇興へは心の準備を・・・
肇興のメイン道路には肉屋さんがある。
この辺りまで行く人なら心の準備はできているでしょうが、衝撃的な物を目にすることになるのでショックを受けないようにね。
どういうものを目にするのかというと・・・


主にさばかれたばかりの豚の塊をう並べ売られている。

肉屋は、メイン道路沿いともう1つある。
村の中央の十字路の川側にも肉屋がある。
ここには犬の肉も売っていた。


犬の肉を切った後の血が付いた板の上で「こんにゃく」を切っていた・・・
これって衛生的にどうなん??

早朝、十字路の川沿いにある肉屋で牛の解体が行われていた。
肇興に滞在して早朝村を歩くとそのような場面に出くわします。
そのような場面を避けたい方は、奥まった場所に行かない方がいいでしょう。






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